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長崎で生まれ育ちスタートアップで活躍する人たちVol.2
世界に通用する「長崎」というブランドを活かす

日本植物燃料株式会社 代表取締役社長 合田 真氏

略歴
日本植物燃料株式会社代表取締役社長。1975年長崎生まれ。
京都大学法学部中退。2000年に日本植物燃料株式会社を設立。2012年にモザンビーク法人ADMを設立。同国の無電化村で、地産地消型の再生可能エネルギー、農作物流通や金融サービスを提供。TICAD7で約束したアフリカの農協デジタル化を推進中。コロナで渡航出来ないため新潟に馬耕酒米を使った日本酒を作るための新会社「株式会社三馬力社」を一般社団法人馬搬振興会と共同で設立 著書「20憶人の未来銀行」(日経BP)

日本植物燃料株式会社 代表取締役社長 合田 真氏

Q.長崎との関係性について教えてください

私は高校を卒業するまで長崎にいました。
現在は、長崎大学で非常勤講師を勤め、工学系の大学院とアントレプレナーシップに関する講義もしています。

Q.日本植物燃料株式会社を立ち上げた背景を教えてください

原爆を紐解いてたどり着いた「ピースエンジニアリング」

元々エネルギーに関心を持って会社を立ち上げました。
その理由に繋がるのが長崎県民にとって不条理なことである原爆の出来事です。

原爆が落とされた理由を辿ると、石油資源を巡るという側面の争いがありました。石油は枯渇資源であり、足りなければ最終的に戦争してでも奪い合う世界があります。 「再生可能エネルギーがあれば生産量を増やし、資源を分け合える世界が作れるのでは?」と思いエネルギー分野の会社を立ち上げました。

しかし、そこで壁にぶつかります。私たちは植物を燃料にした液体燃料を作っているため、植物はアフリカの農家に委託で作ってもらっています。そこには、分配の問題というものがあります。モザンビークの農家さんと日本の農家さんが同じ量を生産しても収入の差が出てしまいます。これは国や地域の格差であり、個人の努力ではないところで差ができています。今は、富をお金で分配していますね。そうなると、お金の原理原則も考え仕組みを作らなければいけないと感じました。そのことを踏まえて「エネルギー、農業、お金」と言う3つの分野を手掛けています。

私たちは、このことを「ピースエンジニアリング」と呼んでいます。つまり、仕事を通して平和を作っていくことです。
「ピースエンジニアリング」にたどり着いたのは、幼い頃から長崎で聞いた原爆の様々な話が原点なのではないかと思っています。

日本植物燃料株式会社 代表取締役社長 合田 真氏

Q.スタートアップという立場からみた長崎市の魅力は?

世界で通用する「長崎」というブランド

私は、長崎大学のアントレプレナーシップに関する講義で「長崎大学に入学して良かったね。」とよく言います。なぜかというと「長崎・広島・トヨタ」が世界で知られている日本の中の「ブランド」だからです。何も頑張らなくても、「長崎」は世界中の多くの人が知っています。

そこで、そのアドバンテージをどう活かすかが大切になると思います。
私は、「ヨーロッパなどを参考にした巡礼を長崎でもアピールしていくといいのではないか?」と個人的に思っています。そうして長崎は九州の中でインバウンドにおいてのゲートウェイとして開くべきです。
巡礼者は流行り廃れ関係ないのでパイを確立したら安定的に入ってきます。歴史の面で巡礼者のパイを作れるのは長崎だけだと思っています。

日本植物燃料株式会社 代表取締役社長 合田 真氏

Q.長崎のポテンシャルを生かすために必要なことはなんですか?

「面白い人」を支える土壌づくり

長崎の人は自信がない人が多いのかなと言う印象が昔からあります。長崎は「真面目な方」が多いです。それは「自分の頭で考えず、判断を他人に委ねる人」です。もちろん、私も面白いことだけ追求する人だけでは世の中は成り立たないと思っています。でも面白い人たちの足を引っ張るようなことはしないようになるといいと思います。
様々な施策も、起業家一人がやるのではなく、みんなが協力をしていくことが大切。ただでさえ、「長崎」というブランドがあるので、例えば「スタートアップのハブを作ります。」と長崎が言ったら海外の方々が興味を持ってくれるはずです。そんな面白いことに挑戦する。「面白い人」が増えていって欲しいです。

「真面目な方」という例をマイナスの意味で出しましたが、「人がいい」ことは間違いないです。長崎は江戸時代は殿様がいたわけではなく、商売人が多い街です。素晴らしい土壌が元々あります。旗を振る人やリーダーを支える風習や文化が必要だと思います。
京都のように異物を大事にする文化が長崎にはあります。
そのように長崎全体が、面白い人たちを暖かく見守ってサポートしていく土壌ができるといい方向に必ず向かっていきます。